1.お金の増やし方について

日本人は「働いて稼ぐ」という考えが根強い!

お金を増やしたい…!と考えたとき、真っ先に考えるのは「仕事を増やすか…」とか「バイトでもやるか…」といった手段ではないでしょうか。その「働いてお金を稼ぐ」という考えが根付いているのには、戦後の日本の動きが関係しています。

戦後、焼け野原となり遅れをとった日本は、世界各国へ “追いつけ追い越せ!” のムードで復興を行い、急激なスピードで経済成長を遂げていきました。その経済成長の陰には、幾人もの労働者の汗と涙があり、いわばおじいちゃん・おばあちゃん世代の苦労がいまの日本を支えているのです。その背景があると、勤労=美徳となることもうなづけますし、「楽して稼ぐんじゃない!」といった考えになってもおかしくないはずです。

では、「働いて稼ぐ」という考えは世界的に見て常識なのでしょうか。以下のデータをご覧ください。

これは、H29.2月に金融庁より発刊された資料を抜粋したものです。このデータは「アメリカ・イギリス・日本の人々が、金融資産をどれだけの割合で保持しているか」を表したものです。アメリカ・イギリスでは青(株式・投資信託)の割合が高く、一方、日本は灰色(現金・銀行預金)の割合が高くなっています。言い換えれば、「日本は、アメリカ・イギリスに比べ、お金を資産運用に回さず現預金で持つ傾向にある」と言えることとなり、これが金融庁も警鐘を鳴らしていることなのです(詳しくは別講にてお伝えします)。

以前まではイギリスも資産運用にかける割合が低かったのですが、学校教育の普及などにより、「資産運用は健全なもの。自分のためにもしっかり行わないと!」という考えが浸透したものと思われます。日本はまだ、「資産運用はギャンブルで、手を出してはいけないものだ!」という考えが深く根付いているのです。

お金の増やし方は5種類…?

だからこそ、資産運用等を行い健全な家計をめざしてもらいたい…! という想いでこのブログの執筆をはじめました。では、リスクうんぬんは抜きにして、“単にお金を増やす”だけであればどういった方法があるのでしょうか。可能性は無限大ですが、大きく以下の5種類の方法に分けることができます。

①貯蓄
定期預金、銀行口座への預金、国債など。なかなか増えないものの、すぐに引き出せる性質がある。月収入のうち、ある程度は預貯金へ預ける必要があるものの、そのほかはほぼ投資にまわしても良いと考えています(その理由は別講にて)。

②資産運用(投資)
変額・外貨建保険、不動産投資、投資信託など。すぐに引き出せないものの、増えやすい性質がある。お金を増やしたいと考えたとき、一番に優先する預け先がこちらになります。

③投機
投機とは “機会(チャンス)” に投資をする、という意味で、瞬時の判断能力・その活動につきっきりになる時間が求められてきます。株式の短期売買(デイトレード)・FXなどが代表例で、リターンは大きいものの、リスクもそれだけ大きくなる性質があります。

④ギャンブル
皆さん想像ができると思いますので、説明は不要でしょうか。競馬・パチンコ・宝くじのように、マネーゲームチックなものがギャンブルにあたります。寺銭という、ギャンブルを運営しているお店に対し支払うお金が発生しているため、期待値は低くなります。

⑤副業
副業とは、会社員など給与等をもらっている方が、他の収入源として仕事を行うことです。アルバイトのように雇われる形態ではなく、自ら事業主となって、物の販売やサービスの提供などを生業としていきます。

以下は、これらお金の増やし方を図式化したものです。このブログでは、“お金を増やす=fat catを目指す” ことを目標に置いているため、②資産運用を中心に解説し、①貯蓄・③投機・④副業についても、おすすめできる範囲で解説していきます。※④ギャンブルはご自身が楽しめる程度で行い、儲けのないものだという前提で行ってくださいね!

まとめ:健全な家計のためには、貯金ばかりでなく投資も必要!資産運用(投資)投機ギャンブルの区別は明確にし、「投資」にあたる金融商品を購入していくことが重要!

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