0.『金持ち父さん貧乏父さん』の教え(要約)

『金持ち父さん貧乏父さん』=アムウェイ(ねずみ講)?

『金持ち父さん貧乏父さん』とは、ロバート・キヨサキさん著でベストセラーとなった、お金に関する哲学本です。アメリカが舞台で、とある2人のお父さんを事例に挙げながら、お金持ちの人がとる習慣と、貧乏になっていく人がついやってしまう習慣についてわかりやすくまとめられています。お金についてまったく分からない…という方でも、物語形式で書かれているためスラスラ読めますが、『純資産』『負債』など複式簿記の基本事項を知っている方であれば、なお教養が深まることでしょう。

『金持ち父さん貧乏父さん』と聞くと、一部の方は「アムウェイの教えでしょう…?そんなの読まない方がいいよ…」と思う方もいらっしゃるかもしれません。アムウェイや、他のいわゆるねずみ講の実態については詳しく分かりませんが、『アムウェイ』と検索すると『金持ち父さん貧乏父さん』が関連書籍として出てくる状態です。 

アムウェイや他のねずみ講ビジネスの善し悪しはさておき、『金持ち父さん貧乏父さん』はお金の使い道を正しく教えてくれる丁寧な本であり、私を含め独立系FP・金融専門家の方々でも推薦する方は非常に多いです。この本に書かれていることを実施する、しないは別として、一読する価値は大いにあると感じています。

お金持ち(fat cat)になるための2つの方法!

では、その本からはどのような教えを学ぶことができるのでしょうか。この本からは実にさまざまなことを学びますが、私が要約するならば「お金持ちになるには2つのことを実行しよう!」ということでしょう。以下に、それらについてまとめます。

①資産を買い、負債を買わない習慣をつけよう!
厳密に複式簿記を学習されている方であれば、少し違和感を覚えるかもしれません。これは、複式簿記上の『資産』『負債』とは定義がやや異なり、『資産』はお金を積極的に増やすもの『負債』はお金を積極的に減らすもの、と考えた方が良いでしょう。株式や投資不動産、年金などといったお金を生み出してくれる『資産』は積極的に購入し、一方で自動車ローンや住宅ローン、ブライダルローンといった、お金を吸い取っていく『負債』はできるだけ抱えないようにする方が良いです。

②ビジネス(自営業・副業等)をする
自営業・副業を行うと、事業により利益を得ることができます。それだけでなく、確定申告を行うことにより節税が可能で、いわば税金として国家に支払うお金を減らすことができるのです。会社員であっても節税対策は何点か考えられますが、自営業・副業を行っているとさらなる節税が可能になります。これらの理由から、資産形成のためにビジネス(自営業・副業)を行うことを推奨しているようです。

まとめ:①資産を買い、負債を買わないようにする。②雇われるのでなく、ビジネス(自営業・副業等)を行う。お金を増やしていくためにはこれら2点を行うべきだ、というのが『金持ち父さん貧乏父さん』の教えです! ※特に①が重要です!

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