3.年金がもらえない?- 投資をする理由①

年金対策は必須です!

国民年金・厚生年金の仕組みは、万が一の死亡保障である『遺族年金』、高度障害状態など介護状態となった場合に支給される『障害年金』、老後に支給される『老齢年金』に分かれます。 “年金問題” だとか、“年金不安” と言われるときの “年金” とは、一般的に「老齢年金」のことを指します。老齢年金とは、原則65歳以上の方が会社等をリタイアしたときに支給される年金のことですが、支給される額はいくらぐらいになるのでしょうか。

総務省統計局の調べ※によりますと、老後65歳以降には、年金などの実支出が約27万円/月、レジャー・生活費などの実収入が約21万円/月となっています。つまり老後にかかる月の費用は、入ってくるお金が約27万円、出ていくお金が21万円となっているため、その差額約6万円が毎月不足していくわけです。

そして、平均余命が約90歳ほどであることを考えると、6万円×12ヶ月×(90歳-65歳)=1,800万円が老後までに必要な最低資金。老後は、突然の冠婚葬祭や急病、レジャー等が増えることを踏まえると、およそその2倍である3,000万円を老後資金として備えておく必要があります(これが「老後資金は3,000万円」とよく言われる理由なんですね)

月々いくらずつ貯金していますか?

老後資金として3,000万円が必要なのは上記のとおりです。では、3,000万円を用意するためにはいくらずつ貯金をしなければならないのでしょうか。

25歳男性を例に考えてみましょう。25歳の方が65歳で定年退職するまでのあいだ、毎月少しずつ貯金をするとします。計算すると、3,000万円÷12ヶ月÷(65歳-25歳)=62,500円。つまり、25歳の方であれば毎月62,500円ずつ貯金をしていかなければならないこととなります。これは老後資金の準備のみであり、仮に「旅行へ行きたい」「子どもの教育資金を準備したい」という場合には、また別に貯金をする必要があります。

これが積立投資の場合はどうでしょうか。専門家でない、一般の投資家が平均して目指す複利5.0%で計算すると、毎月20,000円程度の投資で老後資金の準備ができてしまうのです。以外と少ない負担で済むんだね…と感じられる方もいると思いますが、これを実現してくれているのが複利のチカラです。複利とは金利の1種で、年々雪だるま方式でお金が膨らんでいくため、時間をかけてゆっくりゆっくり育てていくことで非常に大きな額へと変化していきます。以下、先ほどの25歳男性が65歳まで10,000円ずつ貯金していった場合の例を載せておきます。

まとめ:老後において、もらえる年金の額は生活費よりも少ないのが通説。コツコツ貯金することも大切ですが、お金をゆっくり寝かせ育てていく「投資」も選択肢に入れましょう!

次講『4.インフレ(物価上昇)対策-投資をする理由②』へ