4.不動産投資のシミュレーション:利回りは?

3.不動産投資のシミュレーション:概要は?の続きです。今回は具体的な数字を交えて、「不動産投資はいくら払って、いくらリターンがあるのか」についてお伝えしていきたいと思います。

不動産投資の利回りはいかほどに?

前講でも述べたとおり、ローンの利率や物件・取り扱い会社等によってシミュレーションの詳細は異なってきます(ですので、あくまで一般的なシミュレーションでお話しますね!)。ローンを組んでワンルームマンションを購入した場合、その支出合計は月7万円×12ヶ月×35年=2,940万円ほどになります。

一方で収入合計は、賃料収入が25年間かけて7万円から5万円へと逓減してきますので、平均して6万円、つまり月6万円×12ヶ月×25年=1,800万円。また、25年以降は5万円を継続して受け取ることができるため、月5万円×12ヶ月×10年=600万円。ですので、35年間で受け取れる金額は、1,800万円+600万円=2,400万円ほどになります。

結局のところ、ローン支払い期間35年間は、2,940万円-2,400万円=540万円の拠出となります。月平均で計算すると、540万円÷12ヶ月÷35年=約12,900円ほどの拠出となるため、積立投資と考えれば少額なものといえます(ひと月数万円の保険料を支払っている方もいますよね)。

結局のところ利益は出るの?

「あれ?利益はでてるの?」とお思いの方もいますよね。前講でも述べたとおり、35年以降は賃料収入が入るのみで、ローン支払いはありません。そのため、少なく見積もって法定耐用年数(48年)分で試算したとしても、5万円×12ヶ月×(48-35年)=780万円となっており、トータルで考えると780万円-540万円=240万円の利益となります。

しかし、これはあくまで少なく見積もった概算です。実際のところ、マンションは法定耐用年数以上継続して収入を得ることができるため、一般的には “終身年金” と同じものだと考えられています。そのため、月12,900円の支出で老後の備えができる(終身年金)と考えても差支えないでしょう。ちなみに、健全な不動産投資会社であれば、利回り4~5%ほどの堅実運用をおすすめしてくると思います。

このシミュレーションには、固定資産税不動産取得税といったマイナス要素や、所得税や住民税の減税といったプラスの要素を考慮していませんが、一般的にはトントンになると言われています。この細かい数字についても、次講以降にまとめていきます。

まとめ:不動産投資は少額(月12,900円ほど)で準備できる、老後資金対策(終身年金のようなもの)です!

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