7.FP1級 実技試験に不合格となる人の特徴とは?

学科に受からなければ始まらない!

FP1級の受験資格(実務経験)で述べたとおり、FP1級を取得するためには “実技試験” に合格する必要があります。しかし、その “実技試験” を受けるためには “学科試験” もしくは “CFP試験” に合格する必要があり、必然的に “実技試験” を受験する方々の知能レベルは高くなってきます。そのため、以下に述べるのは、FP1級 実技試験に向けた勉強法で述べたような学習を丁寧に行った上でも、なお不合格となる方の特徴を記していきます。

※基本的には、キチンと勉強をやりこめば合格となる試験ですのでご安心ください。

FP1級 実技試験に不合格となる人の特徴とは?

①回答が回りくどい
面接官に対する受け答えは、単純・明解でなければなりません。長々と話をしてしまうと、他の提案ができずに終わり減点されてしまったり、伝えようによっては嘘をついていると判断されることもあります。こちらばかりがワーワー話すのではなく、Aを聞かれればA’ 、Bを聞かれればB’ と、単純・明解な回答を心がけましょう。

②「FPと職業倫理」で趣旨違いの回答をする
「FPと職業倫理」は毎回問われる質問内容であり、確実に受け答えができるよう対策をする必要があります(FPとしての心構えとしても重要です!)。税理士資格をお持ちの方が、「具体的な税務を依頼された場合、どのような対応をしますか?」と問われたとき、「私は税理士資格を持っているため、具体的な税務を引き受けることができます!」と回答した方がいるそうです。しかしこれは、「FPは具体的な税務計算を引き受けてはならず、一般的な税務照会にとどまる」という趣旨から外れており、大きく減点の対象となるでしょう(実際に、その方は大きく減点を受けたそうです)。

③思い付きで誤った回答をしてしまう
部活動や仕事の場では、失敗を糧にして次に活かすことが多々ありました(また、それが日本の美学でもありました)。しかし、専門家・コンサルタントには、テキトーな回答をして失敗することは許されません。わからない質問がきた場合でも、「〇〇かと思われますが、不確かな部分があるので確認いたします」とか、「その問題については、持ち帰り、後日お答えいたします」といった丁寧な対応が必要です。ただし、すべての問題について「分かりません!後で調べます!」では、FPとしての資質を疑われてしまいますのでご注意を。

④黙り込んでしまう
私の周りでは一番多かった不合格理由です。相談者が困っているにもかかわらず、回答者がだんまりしていると、相談者はさらに困惑してしまいます。誠実・真摯な対応を心がけ、なんらかのアクションは取るようにしましょう。

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