9.不動産投資のデメリット

ここまでメリットについてお話してきましたが、不動産投資には当然デメリットもあります。実際に投資を行う際には、メリットだけでなくデメリットも正しく知り、適切に実行していきましょう。以下、主な不動産投資のデメリットです。





空室により賃料収入が減る

前講8.不動産投資 その他のメリット②でもご紹介したとおり、不動産投資には “空室のリスク” があります。つまり、購入した不動産に借り手がつかなかった場合、それだけの期間賃料収入が入らないこととなります。しかし、この点も前講にてご紹介したとおり、「サブリース制度」を活用することでリスクヘッジが可能です。

流動性に劣る(解約しづらい)

現預金・株・投資信託・保険などと比べ、不動産投資は流動性に劣ります。現預金は解約の必要がないですし、株・投資信託・保険も申し出をすることで数日後に解約(売却)が完了します。しかし、不動産の場合ですと、その不動産の買い手が見つかるまでは解約(売却)できないため、流動性は劣るといえるでしょう。

経済の低迷により、資産価値が下がる可能性

6.不動産投資のメリット②:インフレ対策ができる!で述べたとおり、不動産は物価の影響を受けるためインフレ対策が可能です。一方で、デフレの影響を受けてしまうことも忘れてはなりません。デフレとはデフレーション:deflationの略で、物価の下落に伴い、お金の価値が下がってしまうことを指します。日本における物価が下落した場合、不動産の資産価値も下がり、受け取れる賃料収入も減ることが懸念されます(FPや経済評論家はインフレを想定している方が多いですが、もちろんデフレも想定しておくべきですね)。

ローン審査の敷居が高く感じる

私が考えるに、不動産投資最大のデメリットはこちらになると思います。不動産投資では、銀行から事業用投資ローンなどを借りてから実行に移すため、そもそも審査に通る方でないと不動産投資を行うことができません。年収・借り入れの記録・ご家族構成など、諸々の事項をチェックした上での融資ですので、敷居を高く感じられる方もいます。逆にいえば、ローン審査にさえ通ってしまえば、低利率で健全な資産運用ができるため、おすすめな金融商品であると言えるでしょう。

まとめ:不動産投資には、流動性・デフレ懸念・ローン審査といったデメリット(壁)がありますが、それらを考慮してもおすすめの金融商品だといえます。

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